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長編幕間
〜HAPPY BIRTHDAY!〜
(3)

風がほんの少しだけ開いた窓から入り込み、ゆるやかにカーテンを揺らす。
明るい陽射しに、明るめのカーテンが反射し、部屋を明るく照らす。
静かな部屋には、寝台に眠る男以外誰も居なかった。
先程まで居た九龍の気配だけが、残っている。

「・・・・・・・・・・・・・ッ・・・・・・・・・・・」

声さえも、今はもう、まともに言葉にならない。
力の入らない四肢、筋肉も昔と比べようがないくらい落ちているのを感じる。
意識は今も遮断されている。最近では更に、強固な壁が、感じられる。
意識が浮上しても、外の世界で何かできるわけじゃない。寝返りすら打てなくなった。
何故だ、と思う意識も考えたとたん、霧散していく。
(・・・・くろ・・・・う)
何か呪い以外の、『何か』が、邪魔をしていると思うのに、どうにも出来ない。
(・・・・ろう・・・・・・)
愛し子に伝えなければならない言葉は、沢山あるのに、どうにもならない。

「・・・・・・・う・・」

白い病室に小さく響いた声は、誰の耳にも届かなかった。



「聞いてよッ!夕薙クンッ!」
「ん?どうしたんだ、八千穂」
突然キッチンに、まるで小さな豆台風のように突撃して来た八千穂に内心驚きながら返事をし、大和は振り向いた。
大き目の立派なキッチンは、全て黒で統一されている。
八千穂はそのキッチンで一番目立つ大型冷蔵庫に凭れ掛かった。
「甲太郎か?」
「うん!そうなの!皆守クンったら、酷いんだよッ!」
「まぁ、答えるとは思わなかったがな」
八千穂に返事をしながら、サラダを作りを再開する。料理はこのサラダですべて出来あがる。
「ううん、答えてくれたんだよ」
「甲太郎が?」
意外な言葉に少々驚きながら振り向くと、八千穂はもう一度、しっかりと頷いた。
「あいつがあんな質問に答えるとはな・・・」
『皆守甲太郎といえば?何か』という質問を思いついたのは九龍だ。
まぁ多分ものすごく単純な思考から生まれた質問だろうが。
(どうせ、甲太郎の誕生日=誕生パーティー=質問内容、だろうな・・)
4月15日生まれの九龍の誕生日の前祝いのパーティーでもあるというのに、九龍にとっては自分よりも甲太郎の祝いの方ばかりしか頭にないようだった。
(あそこまで思われているくせに・・・)
九龍の怪我のことを思い出して、ムカムカと蘇って来た腹立だしさを押し殺して、八千穂を促した。
「なんて答えたんだ?」
「俺だ」
「は?」
「だから、皆守クンといえば?って質問に”俺だ”って答えたの」
「・・・・・・屁理屈だろう、それは・・」
「うん、あたしもそれは反則だよッ!って言ったら、答えたんだから中に入るってさっさと家に入っちゃって」
「甲太郎らしいといえば、らしいな」
目に見えるようだ、と思い浮かべて吹き出すと、八千穂はほっぺたをぷぅと膨らませた。
(・・・確か九龍の手帳に張ってあった八千穂のプリクラには、ハムスターが映ってたな・・)
なるほど、そっくりだと更に笑うと、怒るのに飽きたのか大きなため息をついてこちらをしみじみとした風に見つめて来た。
「ん?なんだ?」
「夕薙クンのその格好、ものすごくよく似合ってるね・・」
「そうか?」
「割烹着がここまで似合う男の人って珍しいかも」
白い割烹着姿を自分で見下ろして、そんなに似合ってるか?と首を傾げる。
(・・・まぁ、似合わないといわれるよりはいいか・・)
「はははは、褒めても何も出ないぞ?唯でさえご馳走なんだからな」
「べ、別にお腹が減ったから褒めたってワケじゃないよッ!」
顔を赤くして怒ったように言ったとたん、八千穂のお腹が可愛らしい音を立てた。
きゅるるる〜と気が抜ける音に、気付かないふりをするべきかと迷う。
「・・・・・・タイミングよすぎるよぉ〜」
お腹を抑えて嘆いた八千穂が微笑ましい。笑うのを抑えながら、テーブルの上からあるものを取り出した。
「八千穂はずっと待っていたしな。夕食のパーティまでまだ時間がある。それまで白岐や他の奴らと、これでも摘んでてくれ」
「え、これ・・・」
「俺と九龍が作ったクッキーだ。まぁ・・・九龍は型を抜いただけだがな・・」
いびつな形になっているものと、正規の型抜きを使ったものが混在するクッキーの山を見て八千穂は目を丸くした。
「すごいッ!あんなに料理作ってあるのに、クッキーまであるなんて」
八千穂が視線を向けた方の簡易テーブルにはすでに大量の料理が出来あがりラップされて置いてある。
「朝早くから作ったからな・・・」
「すごいなぁ・・・それにすごくおいしそう!」
嬉しそうに笑う八千穂と、他の連中にジュースでも出すかと冷蔵庫を開く。
「八千穂、何を飲みたい?」
「え、えーっとね・・・あ、「白岐さんと神鳳クン、どうしたの?」
言われた言葉に、キッチンの出入り口を見ると2人が中へはいってくるところだった。
「飲み物でもと思って・・・取りに来たの」
「そうか、今用意しようとしていたところだ」
白岐に頷いて、人数分のコップを取り出し、お盆の上に乗せていく。
「おや、夕薙クン・・・その格好・・」
「あぁ八千穂にも言われたが・・・」
「似合ってますね・・・・さすが夕薙君ですね」
「それはありがとう、と言うべきなのか、迷うところだな・・神鳳」
「ふふ、所帯染みてて良いと思いますよ」
「あぁ、九龍のお陰でな」
言葉に感じられる刺に、目を細めて神鳳を見ると、相手も同じような顔をしてこちらを見返していた。
(・・・・これはもう相性の問題なんだろうか・・)
神鳳とは在学中から、仲が良いとは言えない間柄だった。
元々墓守として潜入したときも普段の学生生活の時も怪しまれていたが、神鳳の言葉の端々の刺が酷くなったのはお互いに九龍に協力を申し出てからだった。
(・・・・まぁ、見せ場を奪ったことになってしまったから、か・・・?)
あの戦いの後、倒れてしまった俺を心配して、頭が一杯になってしまって神鳳の言葉をよく聞いて上げれなかったと九龍が呟いていた。
それが原因といえば、そうなのだろうが・・・・、それ以外にも含みを感じる。
(まぁ、元々合わないんだろうな)
結局相性の悪い相手だということに落ちついて、話を切る。
「白岐、コップを運んでくれるか?」
「えぇ、判ったわ」
「八千穂はジュースだ、持てるか?」
「うん、大丈夫」
白岐にコップの乗ったお盆を手渡し、八千穂に冷えたジュースのボトルをそのまま渡す。
「緑茶も居間にある。そっちが良いようなら各自で淹れてくれ」
「うん、わかった」
2人を見送ってふと気付く。神鳳はまだそこに居た。
「・・・・・何か頼まれたのか?」
「いいえ、特になにも・・・そうですね、水を頂けますか?」
「あぁ、ミネラルウォーターで良いならな」
冷蔵庫から九龍のミネラルウォーターのボトルを手渡す。
「ありがとうございます」
「いいや・・・」
「・・・・龍さんとの生活はどうですか?」
「あぁ・・・・充実しているな」
「充実、ですか・・」
「今は次の任務に備えて色々と準備をしているところなんだが、九龍はじっとしていないタイプだからな、つられて俺も動いているよ」
「そうですか、それなら良いのですが」
「なんだ?」
「・・・いえ、龍さんが元気なら良いんですが」
「が?」
「龍さんが怪我をしたと聞きまして、正直、腹が立っています」
「甲太郎に言ってくれ」
「何故、1人で行かせたんです。狙われていたということに気付いていたらしいですが」
「・・・・・・それは俺も後悔していることだ」
「・・・そうですか。確かに、済んでしまったことを責めても仕方ありませんが・・・」
「次は守りきるさ」
「・・・・・・・・・・・」
重苦しい沈黙がキッチンに降り立ったとき、場にそぐわない可愛らしいメロディーが鳴り響いた。
「おっと、携帯だ」
割烹着のポケットに手を入れて、携帯を取りだし電話に出る。

『もしもしー大和?俺だよ俺ー!』

電話口から響いて来た暢気な声に力が抜ける。
「オレオレ詐欺か、それは」
『え、何それ。新種の鳥?』
「・・・・・・・・それより九龍、治療は終わったのか?」
『うん、終わった・・って・・・あぁッ!傷がッ!』
「傷が?なんだ、九龍」
『べ、別に何にも・・・ないよ?うん。それより、その・・・えーっと・・・ね、迎え来てもらっちゃって良いかな?』
「1人で帰るとか言い出したら、説教するつもりだったぞ?」
『えッ!な、なんでー』
「判らないなら説教だな。それで、どこへ行けば良い?」
『病院に居るから、よろしく』
「あぁ、判った。すぐに行こう」
「うん!待ってる、えっと、・・・ありがとう』
電話が切れ、音が出なくなった携帯を眺めた。
(あいつはもっと自分を知るべきだな)
頼れ、と散々言っているのにまったく通じていない気がする。
頼みごとをすることが苦手だと言っていたが、あそこまでおずおずと言われると、つい言葉がきつくなってしまう。
(悪い癖だな・・・)
お前の力になることが嬉しいのだと、頼られたいのだと、更に伝えることを決め、顔を上げると神鳳が微妙な表情でそこに居た。
「・・・?どうしたんだ?」
「いえ・・・・、なんでもないですよ」
「よくわからんが、俺は迎えに行って来る」
「そうですか、判りました。他の皆には伝えておきましょう」
「頼んだ」
神鳳は会話の後大きなため息をついた。気になったが、九龍を迎えに行くことが先決だと踵を返した。


「電話は終わったのか?」
大和に迎えを頼んでから戻ってくると、サラは病院の入り口脇の桜の下に座っていた。
「うん、来てくれるって」
「そうか、それがいい。一人で帰るというキミを止めて正解だったな」
別に近いから一人でも大丈夫なんだけどな、と思いながら頷くと、サラはまた桜を見上げてポツリと呟いた。
「キミはなるべくあのバディ君から離れないことだ」
「大和から?」
「・・・・あぁそうだ。・・・・・・・・契約のことだが・・・・」
「・・・・・」
契約――あのロゼッタ協会の幹部の日本人の人とと交わしたこと。
あの人が帰ってから、ここへ移動して全部話をした。
どうしても頼まなきゃいけないことがあったから、全てを。
話した後沈黙したサラを置いて、電話をしに行ったのは、居たたまれなかったからかもしれない。
「キミが電話をかけにいっている間中考えていた・・・」
ふと、サラが声を落として真剣な表情で見つめて来たから、それを受け止めた。
「キミは本当にそれでいいのか?」
「サラ・・・・、それは・・・」
「譲れないことだ、というんだろう?」
「うん、譲れない・・・絶対に」
(もし、サラが止めようとしても・・・・協力できないって言われても・・・ッ)
それでも突き進むのみ、と力を込めて見つめ返す。
「・・・・そうか、ならば」
サラがゆっくり立ちあがる。
「・・・え?」
「キミの望みは、出来るだけ叶えるように努力しよう、その代わり私の話を聞いてくれ」
近づいて来たサラは、真剣な顔をしていた。
「どんなこと?」
「諦めないでくれ」
「・・・・・ッ」
「キミの原動力の底力はそれだ。諦めないこと不屈の闘志・・・・」
「・・・・うん、判ってるよ・・」
(諦めないよ・・・絶対に・・)
サラが『何を』諦めるなって言っているかが判り過ぎるくらいに判る。
「運命は決められたものではない。自分で切り開き作るものだ・・・。キミのその運命を、どう変えるかは、キミ次第だということを忘れないでくれ」
「・・・・・・・うん・・・」
初めて自分以外の誰かに話したことだったから何を言われるかどきどきしていたけど、サラは多くを言わずにただそれだけを繰り返した。
(・・・ありがとう・・・)

「もう一つ、バディのことだが」

「バディ?」
唐突に話が変わってびっくりして顔を上げる。
「キミがバディに望んでいた彼のことは、諦めたのか?」
「・・・・・・え、そ、それは・・・えっと・・」
バディに望んだ『彼』ってのが、誰を指すかなんてよく判ってる。
九龍は顔を赤くすると、サラからじりじりと後退した。同じ分だけサラが歩を詰めていく。
「春になって、暇そうなら誘ってみよう、とか言ってたよな?」
「・・・・・だ、だって、暇そうじゃない感じだったし・・」
「どうするかは、キミ次第だが・・・。彼はキミにとって《力》になる」
(だけど、甲太郎は・・・きっと・・・)
秘文がある方の腕を握り締める。
躊躇いがある理由はもう、知ってる。それがあるから、甲太郎を誘うことが出来ないでいる。

「甲太郎は・・・」

「九龍」

遠くから聞こえた声に慌てて振り向くと、大和が病院の玄関前に車を止めて、歩いてくるところだった。
「え、や、大和・・・早かったね」
「あれからすぐに出たからな」
「・・・歩いて帰ろうかなって思ってたんだけど」
連絡して良かったかも、と言おうとするのを遮るように急に間合いを詰められて、あっと思ったときには頬っぺたをペチリと叩かれていた。
「いッ・・・いたッ!」
痛くないような音だったのに、結構痛い。
「・・・九龍ッ!お前は、つい数時間前に1人で行動して痛い目を見ただろうがッ!」
大和の剣幕に、軽くビンタされた頬っぺたを押さえたまま仰け反った。
「まぁまぁ夕薙、キミが怒るのは判るが、落ちつきたまえ」
「・・・・?キミは?」
「え、あぁ、大和とは初対面なんだっけ・・・この人はサラ。俺の担当官さん」
「担当官?」
「私のことはH.A.N.Tの中の人だと思ってくれ。情報をまとめたり、クエストの手続きなどをやっている」
「そうか。俺は夕薙大和だ。よろしく頼む」
「あぁ、知っている。九龍も良いバディを手に入れたものだ」
サラにそう言われて、物凄く照れくさくなって、桜を見るふりをして顔を逸らした。
大和が面白そうにこっちを見ている気配がして、居たたまれない。

「・・・そうそう、夕薙。キミが指摘して来た九龍の叔父の入院費用のことだが」

「え・・・・?」
(入院費用?そういえば、幹部の人と話してたときもそんなこと言ってたっけ・・)
返すとか返すなとかいう話をしていたような、と思っていると、サラは何かの紙切れを取り出して、こっちに向けて広げた。
「何これ」
「これはキミが今まで骨身を殺ぎながら稼ぎ、支払った金額と、実際の入院費用だ」
メガネをかけ忘れてたので、よく見えない。
髪に顔をくっつけるようにして見ると、ゼロの数が違うように見えた。
「んと・・・えっと、違うのは判るんだけど・・」
「おぉ、判るか。偉い偉い」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・うぅ」
(滅茶苦茶馬鹿にされてる気がするッ!)
あまりにも真面目に褒められて怒るわけにはいかないので、嘆いてみた。
大和が見るに見かねてなのか、優しく肩を撫でてくれた。
「九龍、ほらよく見てみろ。入院費用と払って来た金額、どちらが大きい?」
「・・・・大和まで・・」
大和もからかっているわけじゃない真剣な声だから、何も言えない。
(・・・なんで2人とも俺のこと子供相手にするような喋り方なんだよッ!そのくらい判るよッ!)
「判らないか?」
「判る!判るよッ!払って来た方」
「・・・・で?何が言いたいかはわからないんだな?」
「え?」
聞き返すと、サラと大和が揃って変な笑みを浮かべた。
(・・・なんかやっぱりな、って感じでやだなぁ・・・)
やっぱりバカにされてると思う、とじっとりと睨みつけるけど2人とも気にした様子は全然ない。
「九龍、つまりはだな・・・多めに今まで取られていたということだ」
「・・・・・・多めに?」
そういえば、値段は払った方がかなり多い。
それを見て、ふと気付く。
「もしかして、余分に払わせられてた?」
「おー正解だ」
「偉いぞ」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
パチパチと拍手するサラと頭を撫でて来た大和に、子供扱いするなッ!って怒りたいけど、我慢する。
(・・・・って、余分に・・・ってことは)
「俺、あの人に一杯お金取られてたのか・・・」
(どーりで・・・ご飯食べれなくなるわけだぁ・・・・・)
遺跡から食べ物が取れるようになってからは、だいぶ楽になったけど、そうなるまでは水を飲んですませたり、誰かのパンを拝借したり、塩を舐めたりして過ごしてた。
一度屋上で行き倒れてたら甲太郎がしぶしぶって感じで奢ってくれて、それから誰か知らないけど寮の簡易キッチンの引き出しに色々入れてくれたものを食べて過ごしてた。
「辛かったなァ・・・」
つぶやいてから、思い出す。
(もしかして騙されていた・・?)
いくら支払うとかは、幹部のあの人が指示をして来たはずだ。
「これで判っただろう?あの男は信用するな」
「・・・うん・・・」
(あの人を信用しているかって言われたら・・・・)
信用していない、としか答えられない。
自分を見る眼がずっと嫌だった。そのことに気付いたのは最近だけど、それでも初めからなんとなく嫌だった。
「夕薙、キミが見直しをしてくれなければ気付きようがなかった」
「大和が・・・?」
「あぁ、キミが飲まず食わずで生活をしているのを疑問に思っていたらしいな」
「そうなんだ・・・・大和、ありがとう」
「・・・・お前のバディになりたいと申し出る前からずっと気になっていたことだからな」
「俺、全然気付かなかった」
(本当に情けないっていうか・・・・)
落ち込んで俯くと、優しくポンポンと大和に肩を叩かれた。
「夕薙には感謝をしたまえ、お陰で暫くは入院費用支払わなくてすむのだからな」
「本当!?やったーッ!」
「今後は私が計算をして支払うように指示を出す。それまでは払わなくて良い」
「うん、判った」
「それでは・・・名残惜しいが、私はもう行こう。例の件は任せておきたまえ」
「うん・・・ありがとう」
サラは静かに少しだけ笑うと、歩き出す。すれ違うとき、一瞬だけ立ち止まった。
「サラ・・?」
「・・・・・・バディのことは、前向きに考えてくれ」
「・・・・・」
「それでは、また」
去っていく背中を見送ると、まだ冷たく感じる風が吹いて、散っていく桜が雪みたいに舞った。



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