輝ける朝
雲ひとつない青空が広がっている。
すがすがしい朝の空気を思い切り吸い込むと、元マルチダ青騎士団長マイクロトフは、肩にかけていたタオルで額に流れる汗をぬぐった。場所は本拠地道場。 まだ朝も早い(太陽が上がったばかり)せいか、あたりには人気はない。実に静かであった。彼はこの時間がとても好きだった。 しかしその時間は、あわただしい足音で打ち破られた。 ダダダダダダダダダダ・・・・・ 遠くから軽い歩音が、こちらに近づいてくる。足音が軽いということは女性か子供か。 (ワカバ殿か?) 自分よりやや遅いが、それでも人が起き出す前に早朝から訓練を怠らない。彼女が男であったのならば、絶対騎士になることを進めていただろう。 さて足音の主はともかく訓練の続きを再開するか。 そう思い扉の方に背を向けた。足音の主はさらに近づいて道場内に入ったらしい。そしてそのまま・・・・・。 どんっ!! 「うっ!!」 さすがに前に倒れこまなかったのは訓練の賜物だろう。何とか踏みとどまって、体勢をたてなおす。そして背中にへばりついている人物を見ようと頭だけをふり向かせてみた。自分の視覚にはおさまらない。 腰のあたりから「ぐしっ、ぐしっ、うっうっうっ」と聞こえてくるが・・。 どうやら泣いているらしいのだが、ふり向こうにもべったりとはりつかれていてはそれもできない。 「その・・・どなたかは・・存じませんが・・・どうしたのですか?」 「・・・ううっううっ・・ひひっくひっ・・わ〜〜ん」 どうやら錯乱状態にあるらしい。 無理やりふりほどこうにも、がっしりとしがみついているのでそれもできない。 その上泣いている子供を足蹴にするようなことは騎士としても人間としても人道に反する。 しかし・・・困った・・・身動きがとれない。 少し前かがみになった姿勢のまま、どうしたらいいものかと、頭を悩ませた。 ほとほと困っていると・・・。 「一体何をしているんだ?マイクロトフ」 と背後からあきれた声が聞こえた。その声はじつに聞きなれた声で。 「カ、カミュー!」 「情けない声を出すな」 長年のつきあいのせいなのか、マイクロトフの実直すぎる性格のせいなのか、自分の名前を呼んだだけで彼がどういう状態なのかは察しがついた。 彼の背中には妖怪こなきじじい・・・、もとい長い黒髪の子供がへばりついていた。 「お前・・・隠し子がいたのか?」 「違う!!!!」 知らない人間がマイクロトフの状態を見るならば、 『お父ちゃん、行かないでくれよォ』 『ええい、行かせておくれ』 に見えないこともない。 「・・・それとも、お前まさか・・・」 「まさか・・・なんだ?カミュー!!」 「・・・こんな小さな子供に、手を出したわけでは・・・・」 「あるわけないだろう!!」 カミューの声音に『まっ、あなた、不潔よ!』みたいなものが感じられて、力一杯否定した。 「そうか・・・もしそうならば、騎士として、お前の相棒として引導を渡していたところだったぞ」と苦笑を浮かべつつ言う。 そしてそっと子供に近づいた。 「どうなさったのですか?小さなレディ」 かがんで子供と同じ目線になって、実にやさしく話しかけた。麗しい微笑とともに・・・女性が見たのならば、ぽ〜と見とれてしまうような微笑である。 (・・・・・・・・・・たらし・・・・) 「ん?何か言ったか?マイクロトフ」 「・・・・・・・いや」 ここで正直に言おうものなら、百倍返しにあってしまう。だてに長年カミューとつるんでいるわけではないらしい。 「ひっ・・・ひっ・・・・」 子供がぎゅっとつかんでいたマイクロトフの上着を片手だけ手放した。そして顔を上げて二人を見た。 「・・・・もしやトウタ殿、ですかな・・・」 子供はうんうんとうなづくと、涙をぬぐう。 普段は髪を一つに結っているので、下ろしている姿は、かわいらしく女の子に見えないこともない。 「これは・・・失礼を・・・。それでどうかされたのです?」 「・・・せっ・・・先生が・・・先生が・・・」 「ホウアンどのが?」 うまく言葉にならないらしく、泣きじゃくりながら、つかんでいる上着をぎゅっと引っぱる。 「・・・ホウアン殿の部屋は、医務室の奥だったな」 「案内してくれますか、トウタ殿」 部屋の中は薄暗く、空気は淀んででいた。 広いとはいえない部屋には、たくさんの医学書と小さな台、そして小ざっぱりとしたベッドが2つ。そのうちの1つのベッドに、都市同盟内一の名医とうわさされるホウアンが横たわっていた。 「先生!」 部屋に入ったとたん、トウタがホウアンにかけよった。 「ホウアン殿、大丈夫ですか?」 彼に続いてカミューも、彼の傍らに移動する。 続いて入室したマイクロトフは・・・、彼はそのまま直進すると窓辺にかけより、バタン!と窓を開け放った。 すがすがしい朝の空気が流れ込む。 「よし!」 彼は実に満足そうにうなづくと、あっけにとられて自分を見ている三人の元へと行った。 ホウアンは、うっすらとだが目を覚ましていた。 「すごい・・・熱ですね・・・」 額に手をあててみて、トウタにたずねる。”いつからです?”と。 「昨日の・・・夕方頃から・・・です。先生は大丈夫って・・・言っていらしたんですけど・・・」 ホウアンを前にして、いくらか落ち着きを取り戻したらしい。 額に置いていたタオルを、冷たい濡れタオルと、取りかえる。 「夜、すごくうなされてて、苦しそうで・・」 「・・・大丈夫です・・・よ、トウタ」 かすれた弱々しい声で、それでもやさしげに微笑んで言う。 「・・先・・生・・」 泣くか、と思う程、声が震えていた。 が、トウタはぐっとこらえて、笑い返した。 ホウアンはそれで安心したのか、疲れた様に瞳を閉じた。 「僕、水枕を・・・かえて来ます・・・カミューさん、先生の傍に・・・」 ”いてくれますか?”というような眼差しに、カミューは静かにうなずいた。 トウタは、それに淡く笑うと、水枕を抱えて部屋を出て行った。 その後姿を見送ってカミューは、マイクロトフに視線を向けた。 目が合う。言葉は無い。それよりもわかりあえる間柄だ。 うなづき合うと、マイクロトフはトウタの後ろを追って行った。 「・・・いい『弟子』を、お持ちですね。」 「カミュー殿・・・」 「ホウアン殿・・・起きてはなりません!」 あわてて起き上がろうとする熱い背を支える。 「カミュー殿・・・あの子は・・・トウタは、泣いていました・・・か?」 熱にうるんだ瞳をカミューに向ける。 「・・・ええ・・・」 「やはり・・そうですか・・・」 「不安で仕方なかったんでしょうね・・・けれど強い子だとおもいます。 病人に不安を与えないように笑ってみせることができる」 ホウアンはカミューのその言葉に、実にやさし気な微笑みを浮かべた。 「私もそう思いますよ・・・」 (どこへ行ったんだ・・・?) 一方、トウタを追って来たマイクロトフは、追っていたはずの人物を見失ってしまっていた。 ゛約束の石版゛のある広場の、階段の前で彼は求める姿を探していた。 ルックの「何やってんだか」というような、冷たい視線を感じているが、今はそれどころではない。 「おい!そこの兵士A!!」 「はっ、はいっ!!」 「トウタ殿を見かけなかったか?」 いつもと違う迫力に、腰がひける兵士だが、問われた内容にほっと力を抜いた。自分に責任があるのかと思ったのだ。 「いえ。見かけておりません」 「そうか・・・」 こちらにたしかに来たはずなのだが・・・。 「トウタなら、通ってレストランの方へいったぞ」 きびすを返して走り去ろうとしていた騎士に、そう声をかけたものががいた。 エレベーターの前に常にいて、毎度同じ説明をくり返してくれる、ご老体・・・。本拠地内で最も危険な人物ナンバー2、か3には入るであろうアダリーであった。 「いつもと髪型が違っておったんで、そこの若造には判らなかったのじゃろうて」 「む、そうか。アダリー殿、助かった」 「何やら、不安気じゃった、早く行ってやれ」 余談だが・・・トウタはこの偏屈じいさんとも仲が良い。たまにお茶を差し入れているのを見かけたことがある。 それというのも、ホウアン先生のお手伝いの中に、「おつかい」というものが含まれており、城内の(たまに場外)いたるところに、必要とされる「おくすり」を届けるのが、その内容なのだが、いつも元気良く、それでいてケガや病気を本気でいたわってくれる思いやりの心が皆には通じているのか、どんなに性格に難ありの者ですら、彼をみるとつい微笑まずにはいられない。 (トウタ殿は人気者だな・・・) アダリーに礼を言うと、城内のレストランへと向かった。 レストランの厨房は、ちょうど朝食の準備中なだけあって、皆が皆忙しく立ちまわっていた。料理長のハイ・ヨーは、その中で最も忙しそうであった。 (何か声が掛けづらいな・・・。) 入り口につっ立って、そう広くはない厨房を見まわしたが、トウタの姿はなかった。 「あっ、マイクロトフさん!!」 つっ立っている彼に声をかけた者がいた。 この同盟軍を率いているリーダーモンキの義姉ナナミである。彼女はいつも元気で笑顔のとても似合う少女で、マイクロトフも、そんな彼女を好ましく思っているのだが・・・場所がまずかった・・・。 ナナミと厨房。 このとりあわせが持つ意味は・・・恐ろしくてとても言えない。 「ナ、ナナミ殿!おはようございます・・・それは?」 おいしそうでしょ〜食べる?と彼女は自慢気に言うが。緑色のあやしそうなスープもどきなどは、口にしたくないものである。 「い、いえっっ」 実直なマイクロトフは以前、彼女の新作料理の試食をしたことがあった。その後は記憶にないのだが、三日間はホウアンとトウタの世話になっていたということは覚えている。 「それは・・・モンキ殿に・・・?」 「うんっっ!!今日の朝ご飯なんだ」 マイクロトフは、心の中でひそかに十字を切った。わが軍のリーダーに・・・。 「マイクロトフさんは、これから食べるの?」 「いえ、トウタ殿を探しに来たのです・・・見かけませんでしたか?」 「さっきまで、そこで氷を砕いてたよ」 「本当ですか?それで今、どこへ・・・?」 「氷枕をかかえて、どこかに行ったよ」 「それは、どちらの方ですか?ナナミ殿」 彼女はそちらを指すと、小声で『トウタ君に、元気出してね!』って言っておいてね」とささやいた。 「ええ、伝えておきますよ」 やはりこういう所は実に好ましい・・・あれさえなければ、だが。 その後何人かにトウタの行方をきいた。 ナナミが指し示した方向が、城の洗濯物を干す中庭だったのだが、そこにはいなかった。 その場にいたヨシノ、彼女に洗われているゲンゲン、ボナルドに景色を見せているミリー、そして「きこりの結びめ」で遊んでくれる兵士Bに彼の行方を尋ねてみた。 1度来たらしいのだが、洗濯物として干されていた布を(ヨシノによると髪を束ねるものだったらしい)受け取って行ってしまったらしい。 (意外と、落ち着いてきたのか・・・?) と思ったのだが、その場にいた皆に、『いつものトウタらしくなかった』と言われ、朝の錯乱ぶりを目撃してしまったマイクロトフは急いで、彼を探すために中庭をあとにした。 それにしても・・・ (トウタ殿は実に人望が厚いな) 今日の元気のないトウタを見て、皆がみな、「元気をお出し下さい」と伝言を頼んできた。 (――トウタ殿はなぜあそこまで不安がるのだろう・・?) ホウアンの手伝いをして、2年ときいた。その間重病人にも出会っただろうに…。少なくとも、戦場で負傷した者などを前にしても、医師の卵らしく、冷静さを失わずに手当てをしているのをマイクロトフは知っていた。 (何かわけでもあるのだろうか・・) 「彼の両親は…私の知人なのですが」 ホウアンは、手に持った温かい薬湯を見つめながら言った。 「ミューズ市に住んでいました」 「それは、つまり」 「そう・・彼の両親の行方は、その生死は・・・」 わからないんです、と小さくつぶやいた。 「トウタ殿!!」 その頃マイクロトフは畑と牧場を兼ねている所にいた。 風が少し冷たい。 畑ではトニーが、無関心をよそおってくわで畑を耕していた。ユズも、ヒツジをなでながら、こっそりと、崖の近くに立っている人物を心配そうに見ていた。 その背中は、いつも以上に小さく見えた。 近くによって、一瞬迷う・・。泣いていたら、どうしよう・・と。 「トウタ殿、大丈夫ですか?」 彼は意を決すると話しかけた。 「・・・皆も心配しておりましたよ」 「うん・・」 小さく、ごめんなさいとつぶやく。 「オレでよければ、話をききますが・・」 彼はそう言うと、自分の上着を脱いで、トウタの肩にかけてやった。その手に持つ、冷たい氷枕を取り上げる。それはとても冷たくて、長時間直接手で持っていたら、かじんでしまうだろう。取り上げた時に少しだけ触れたが、冷えきっていた。 「僕、怖かったんです」 背中にかけられた温もりに、トウタは泣きたくなった。 けれど泣きじゃくる手前で、ふんばる。・・・声は少しふるえていた。 「先生も僕の前から・・いなくなっちゃうんじゃないかって」 「も?」 「僕は・・・ミューズ市に住んでいました」 その言葉はとても重かった。 自分は実際に眼にしていたからだ。ミューズ市に住んでいた住民が、どうなったのかを。 「お父さんも、お母さんも・・行方は…わからないんです」 僕は、レオナさん達と共に、あの夜脱出したけれど。 ――あの後ミューズ市民がどうなったかは人づてに聞いた。まるで足元にぽっかりと、穴があいたようだった・・・。 「生きている、そう思うように、信じるように、してるけど」 悪い想像は頭にしみついて、離れない。 普段は極力、考えないようにしていた・・・けれど。 「先生が・・・倒れて、すごく熱くて・・意識がなくて」 今度こそ1人ぼっちになってしまうのかと思った。 ホウアンの身を、心配する心もあった、けれどそれを凌駕する「恐怖」の方が、自分を今も支配している。 「僕は・・・お医者失格です・・」 その大きな眼から、涙がこぼれた。 「そんなことはありません!!」 その涙を見たとたん、自分でも信じられない行動にでた。 ひざまずくと、同じ目線になり、目の前の震えている小さな身体を思いきりぎゅっと抱きしめてやった。 ぎくり、と強ばるのを感じたが、かまわずその背をポンポンと優しくたたく。 「トウタ殿は、もう立派に゛医師″として、ここにいる皆に認められてます」 彼の耳元で、力強く言う。 「ここに来るまでに、何人もの仲間が、あなたの事を心配しておりました」 ケガや熱で、苦しんでる時いつも力強く元気に笑って、こちらを力付けてくれるんです・・・安心させてくれる・・・と。 ホウアンは、優しく微笑んで、こちらの心配をぬぐってくれるような医師ならば、トウタは心を和らげて、元気を分けてくれるような存在だろう。 「病は辛いでしょう・・・かかっている本人も、それをただ見ていることしか出来ない者も」 腕の中で、はっと顔を上げ、マイクロトフを見上げた。 いつか、誰かに、自分が言った言葉だったから。 「あなたがどれだけ、ご両親のことを心配しているのか」 どれだけ、師を大切にしているのか、尊敬しているのか、 「わかります・・・」 「マイクロトフさん・・・」 「大丈夫です」 普段は決して見せない柔らかな微笑を浮かべ、力強く心をこめて言った。 そして、ぎゅっとしがみついてくる子供を、力付けるように抱きしめた。 「もう大丈夫ですか?」 トウタが泣きやんで、落ち着いたのを見はからって、声をかけた。 「はい・・・あの」 「なんでしょうか?」 「ごめんなさい。・・・ありがとうございます」 自分を見上げてくるトウタの瞳は、いつも通りの元気を取り戻していた。 その頭をぐりぐりと、少し乱暴に撫でた。 「・・・マイクロトフさんって・・・」 「はい?」 「お父さん、みたい・・・」 「は?」 思わず固まってしまう。 「お父さんもよく、こんなふうに撫でてくれたし・・・」 「・・・・・」 (俺はまだ・・・、まだ・・・26歳だー!!!!せ、せめお兄さんと・・・・) 実直で堅物な青騎士団長は心の中で叫んだとか叫ばなかったとか・・・。 心なしか哀愁の漂うその頭に、突然! ボスッ!と音を立てて飛来してきたものがいた。 「ムクムク」 赤いマントのムクムクはマイクロトフの頭の上に立つと先程の彼の真似なのか、小さなもみじの手でトウタの頭をなでた。 「ムクムクも・・・ありがとう!」 トウタはムクムクをマイクロトフの頭の上から抱き上げると、ぎゅっと抱きしけて、今日初めて浮かべる全回の笑顔で二人に『ありがとう』と伝えた。 「おや、遅かったですね」 と医務室で二人と一匹を出迎えたのは、元赤騎士団長のカミューであった。 「・・・何をしているのだ、カミュー」 「何をしているように見えます?」 料理をしているように、見える。 その手に持ったフライパンを、器用に扱ってベーコンを炒めていた。 「もうすぐできるので、席でお待ちを」 ホウアンを振り向くと、少し青白い顔で起き上がって、暖かそうなおかゆを食べていた。 「先生、おかげんは・・・?」 「先程よりはうんと楽になりました。あなたが一晩中看病してくれたおかげですよ。トウタ」 「先生・・・」 しばらくして、テーブルの上に、おいしそうな香りのする朝食が並べられた。 泣き疲れていたトウタと、朝から城内をかけまわっていたマイクロトフは、カミューが喜ぶほどよく食べた。 意外と料理のうまかったカミューは、自分の分をムクムクに分け与えていた。トウタとマイクロトフはそれにならう。 「先生、今日はゆっくり休んでいてくださいね!」 食事が済み、トウタはホウアンに 元気良く言った。 「僕、頑張ります!!」 ホウアンは、トウタのその言葉に柔らかく微笑みつつ、 「お願いしますよ、トウタ」と言った。 その師弟の微笑ましい姿を見ていた二人の騎士たちは、 「騎士として、困っている人を、手助けしないわけにはいけないな」 「そうだとも、カミュー」 「お前の場合、建前が無いと素直に言いだせない所があるからな」 「な、なにを」 「本当、女性と子供には弱い・・・」 「う、うるさい」 と言う会話の後、手伝いを申し出てた。 その日1日、城の医務室ではトウタの変わりに「おつかい」をする5色のマントのムササビ達に、時に患者に「鍛錬が足らんからだ!」と怒鳴りつつ、うまく包帯を巻けないマイクロトフ、女性に対して、麗しい微笑をたたき売っているカミュー、いつものように元気にそして気づかく笑顔で患者を安心させるトウタという、実に微笑ましい光景が繰り広げられていた。 |