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吹雪の中で(クロノトリガー)


「うひーさむっ」
「何なのよー!」
「・・・・・」
原始時代の溶岩に囲まれた恐竜たちの住まうティラン城。
ラヴォスが落下し出来た巨大なクレーター内に、突如出現したタイムゲートをくぐり、ラヴォスを追ってやって来たクロノ達は洞窟から外へ出たとたん悲鳴を上げた。

ごうごうと耳が痛くなるほど冷たい吹雪に視界は悪く、広がる大地は一面真っ白。
ゲートをくぐれば荒れ果てた大地や緑が溢れる大地、色々なものを見てきたせいか、さほどの事では動じないつもりだったのだが、この寒さには参る。
”現代”でも雪は降るし見たことも触ったこともある。
が、この吹雪と雪の大地はレベルを遙かに越えている。
3人は慌てて洞窟内部に引き返し、一瞬で体温が下がって寒さに震える身体をさすり摩擦し熱を与える。
「凄い・・雪だね」
「うー・・・私何てこんな薄着だから凍死しちゃうわ!」
「・・・・」
「そうだね、マールは薄着しすぎてるからね・・」
「何よ、クロノ!女の子は若いうちこそ、肌を見せびらかしたいものなのよっ」
「そうなの?」
「そうよーっ、あぁっ寒いっ!」
「そうなんだ。初めて知った・・と、カエル?」
マールはうろうろと身体をさすりながら狭い洞窟内を歩き回る。運動でもしないと寒くて溜まらないのだろう。
クロノは腕こそはむき出しだが、それなりに着込んでいるので風が吹き込む洞窟内くらいの寒さなら平気だと言うかのように立っていたが・・・カエルは先程から何も言わずに座り込んでいる。
「カエル?どうしたんだ?」
心配になって傍らに膝をついて覗き込む。
「ま、マール!!!」
「え?」
「大変だよっ!カエルが冬眠しそうだよ!」
「はぁ?」
「だから!カエルだから!冬眠!!」
「永眠・・?」
「違うっ!あぁっ、そうかマールはお姫様だから・・・いいや!説明してる暇はない!行くよ!」
「え?え?どこへ?」
「最果て!」
クロノはマールの手を掴むと、もう片方の手にカエルの首元を掴んでゲートに飛び込んだ。

「カエル!カエル!寝ちゃダメだよ!」
時の最果てに降り立ったとたん、クロノはカエルの首元を絞めながら激しく揺さぶった。
レベル55,力は93という仲間内では2番目の力持ちのクロノに首元を絞められ揺さぶられルッカやエイラが騒ぎに気づいて走り寄った時にはすでにぐたりとしていた。
「カエルぅぅぅ〜起きてよー」
「クロノ!カエルはどう見ても永眠一歩手前じゃないの!あんたのバカ力のせいで!」
「クロ、カエル、地に返したか?」
「何言ってるんだよ!エイラ、ルッカ!僕はカエルが寒さのあまりに冬眠しそうになってるから起こして上げているだけなんだよ!」
「クロノ〜どう見ても・・・カエル・・冬眠じゃなくて永眠中のようだけど?」
ルッカが呆れて指さした先・・カエルはクロノに首元を絞められたままぐたりと白目を向いていた。
「え?あぁっカエル・・冬眠に失敗しちゃったんだね・・」
クロノは哀しげに言うと、そっと地面にカエルを寝かせた。
「お墓作らないと・・・」
「クロノ!」
「急に体温が下がって、それで冬眠に失敗しちゃったんだ・・」
「クロノ〜!!!」
「僕がカエルをメンバーに選んだから・・」
「きけ!!」
ルッカはクロノの耳元で怒鳴った。びくり!と驚きクロノは尻餅を付いた。
「び、びっくりするじゃないか!」
「あんたってば、本当にもうぅっ〜!」
ルッカは呆れてため息を付いた。クロノの天然ボケは何も今に始まったものではない。
それ以上文句を言っても悪気はない、自覚なしのクロノに何を言っても無駄だろう。
ルッカは深々とため息を付くと、隣でほらほらと見守っていたマールの方を向く。
「アレイズかけてくれる?」
「う、うん!そうだね!」

アレイズの光を浴び、目覚めたカエルがまずやったことは。
クロノが嫌がる「ベロロン」で追いかける事で合った。
その後装備品を温かいマント等に変更したが、ジール行きのメンバー入りは頑固に拒絶したとか、しないとか。

<END>



ネタが浮かびませんでした。浮かんでも書いて良いものか悩むドシリアス系ばかり(笑)
トリガー最初の作品がこれでいいのだろうか!?(笑)

ところでクロノって天然ボケキャラっぽいように思えます。
「ベロロン」がキライなのは私なんですが(嫌すぎる・・人間に戻ったカエルを見た後に想像すると・・笑)いつかまた突発でクロノ天然ボケ話は書きたいです(笑)短くて良い感じ?

とフォローしたんで、逃げます!見つけても指指さないで下さいっ(><)だぁぁー!!!(ダッシュ逃げ)


【感想切望中(拍手)


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