暗闇でドッキリ☆
「さて、本日の探索の難所、八十神の間にやってまいりました〜。気合入れて頑張って行こ〜!」 「お〜ッ!」 「だりぃ・・・」 「ここは暗視ゴーグルがないと進めないからね。二人とも俺に捕まって。はい、やっち〜」 「えへへッ!ありがと九チャンッ」 「ほい、皆守」 「俺はいい」 「え?なんで?」 「男同士で手なんか繋げるかよ」 「え〜ッ!?男のコって変なところにこだわるんだね〜。別にいいじゃない、手を繋ぐくらい」 「とにかく俺はいいからさっさと行け」 「相合い傘はしたくせに・・・」 「何か言ったか」 「なんでもないで〜す。じゃあ俺が皆守の腕掴むんならいいか?」 「何でそこまでして手なんか繋ぎたがるんだお前は」 「だって手を繋いでないと怖いだろ?」 「・・・誰が」 「俺が」 「・・・好きにしろ」 「わ〜い!皆守の左手ゲット〜!それでは突撃〜ッ!」 「お〜ッ!」 「ばッ!?馬鹿引っ張るなッ」 「相変わらず真っ暗だな〜」 「九チャン、ここ来た事あるの?」 「うん、まぁ一度だけね・・・」 「それにしても、こう真っ暗だと・・・あ〜ねみぃ」 「ちょっと皆守クン!?こんなところで寝ないでよッ」 「あははッ九チャンそれ私の真似?」 「えへへ〜似てた?」 「ばっちり!」 「阿保か・・・大体お前がたかが蛙ごときにアロマばっか吸わせるからだろうが」 「だってあいつら気持ち悪ぃんだもん。あの舌でベロンッとか考えただけで寒気がッ」 「うわぁ〜ッ!それはイヤかも〜」 「でしょ?」 「だからって一度に何回吸ったって確率はかわらんだろうが」 「えッ!?あれって吸えば吸うほど避けやすくなるんじゃないの!?」 「んなわけないだろ・・・」 「知らなかった・・・」 「馬〜鹿」 「むっ!」 「まぁまぁ、それより早く行こうよッ」 「うん。ここは道が入り組んでて一歩踏み外すと水路にドボンだから気をつけて」 「は〜い」 「・・・」 「うわぁ〜ホントに真っ暗だね」 「うん。最初に来た時はさらにトラップまで発動してたから大変だったな〜」 「え〜!?どんなトラップだったの?」 「ほら、そこの壁とかから槍や砲弾が飛んできたんだ」 「え!?九チャン大丈夫だったのッ?」 「まぁ何度か掠りはしたけど大丈夫だったというか、怪我なんかできなかったから死に物狂いで避けたというか・・・」 「九チャン?」 「まぁこうやって生きてるから無事だったって事だよ。さぁ、ここの調査やっちゃうから二人はそこの壁際で待っててね」 「うんッ!」 「・・・」 「・・・え〜と、あとはこれを調べてっと」 「・・・おい」 「うっひゃぁぉうッ!?」 「ッ!?なんつー声を上げるんだお前はッ」 「み、皆守ッ!?」 「あぁ」 「な、何でここにいるんだ?」 「八千穂がギャーギャーと煩いんでな。非難して来ただけだ」 「やっち〜・・・」 「貸してみろ」 「あ・・・」 「持っててやるからさっさと調べろ」 「う、うん。ありがと・・・」 「・・・」 「・・・(うわ〜なんかこう真っ暗だと皆守がすっごく近くにいるような感じがするな〜。なんというか、こう見られながら仕事すんのってすっごい緊張するし。それになんだか凝視されてるような気が・・・いや見てんのは俺じゃなくて壷だろうけど。でも気のせいかこっち見てる気もする。お、俺なんか変な事でもしたかな?)」 「・・・」 「・・・(うわっ!?眼が合っちゃったよ!え、え〜と〜、とりあえず何か会話会話ッ)」 「なぁ・・・」「おい・・・」←ここ同時に喋らせるように表示してください 「「・・・」」 「・・・なんだよ」 「え!?み、皆守からどうぞ?」 「あ?いや、たいした事じゃないが・・・」 「う、うん(ドキドキ)」 「お前、今何やってんだ?」 「へ?」 「だから何やってんのか聞いてんだよ」 「何って鍵開けようとしてんだけど?」 「それ、鍵なんかついてないんじゃないか?」 「うそッ!?」 「鍵どころか鍵穴さえないだろうが」 「こ、この俺としたことが!?」 「まぁお前のボケは今に始まった事じゃないがな」 「ぐッ!?」 「このエリア調べ終わったら上がるんだろ?誰かさんが散々アロマを吸わせてくれたおかげで、俺は今本気で眠いんだ。さっさと終わらせるぞ」 「うぅ・・・そんなに眠いならそこらで居眠りしてても」 「却下だ。こんな寒いところで眠れるか」 「そうですよね・・・わかった。もうじき終わるから、あとちょっとだけ待っててくれるか?」 「ああ・・・」 「さて調査完了!お待たせ皆守〜ってありゃりゃ」 「・・・・・・」 「眠っちゃってるよ・・・まぁ仕方ないか。お〜い起きろ皆守〜」 「・・・・・・」 「終わったぞ〜帰るぞ〜置いてっちゃうぞ〜?」 「・・・・・・」 「仕方ない・・・俺に背負えるかな〜・・・よいしょっと・・・ってうわわっ!?」 (びたーーーーんッ) 「あつぅ〜!?は・・・鼻打ったァ〜!?」 「・・・痛ぇ」 「あ、起きたか皆守」 「・・・何だこの状況は」 「え〜と、不肖私葉佩九龍がねぼすけな皆守サンを運ぼうとしましたが重さに耐えきれず転倒致しましたマル」 「・・・はァ」 「呆れられた呆れられちゃったよ俺・・・っていい加減どいてくんない?・・・重いんだけど」 「ッ!?あ、あぁ・・・それにしてもライトくらいないのかよ?」 「さっき使ったやつがこの辺に〜ってどこ触ってんだよ!?」 「あぁ?こう真っ暗じゃ何も見えねぇんだよ」 「あ〜もう!そこは触っちゃダメだってば!えぇと〜ライトライト〜・・・ってみみみ皆守!?」 「なんだよ」 「あああああれっ!あれあれあれ!?」 「あれ?」 「ひ、ひひひひひ・・・」 「何笑ってんだお前」 「人魂ぁ〜〜〜ッ!?」 「人魂だぁ?って八千穂かよ」 「な、な、な、なにやってんのよ二人とも〜!?」 「へ?」 「はぁ?」 「みみみ皆守クンがなんで九チャンをおおお押し倒し!?」 「押し倒し?」 「チッ・・・面倒な奴に見られたな」 「ややややっち〜スマ〜〜ッシュ!!!」 (ギャウゥゥゥゥンッ!!) 「ッ!?」 「・・・よっと」 (バゴォォッ) 「ぎゃんッ!?」 「キャーーッ!九チャン!?」 「チッ・・・おい八千穂」 「ななな何?皆守クンッ!?って何で皆守クンが避けるのよッ」 「避けなきゃ当たるだろうが。それよりもう少し静かにしろ」 「だだだだって九チャンが〜ッ」 「気絶してるだけだろ・・・仕方ない、大広間まで戻るぞ」 「う、うんッ」 「チッ・・・面倒だな」 |